2004年7月12日

パソコン温故知新 - インターネット前夜編 -

世界初のマイクロプロセッサIntel4004が登場した1971年から1995年のWindows95発表までの,パソコンに関する歴史を,ハードウェア,ソフトウェア,OS,ネットワークなどの視点から振り返る,という企画の本です。

私は1983年にNECのPC-6001mk2を購入したのが始まりでした。
最初,PC-8001mk2を買うつもりだったのですが,予算不足のため断念しました。
PC-6001mk2を使っていた頃に思った事は,マイナーな機種はソフトが少なく,思うように情報が得られ無いという事でした。
そこで次に購入したのが,PC-9801F2でした。
当時としては超メジャーなビジネスマシンでしたね。

それが何でMacに首をつっこむことになったのかは,書き始めると長くなるので省略します。

本のキャッチコピーに,「40代以上には面白く,30代以下には役に立つパソコンの歴史,決定本」と書いてありましたが,私は「ああ,こんなことがあったなあ」と面白おかしく読めました。

Macについては,大谷和利さんが,互換機とGUIという2つの視点から書いています。
荻窪圭さんは,自らのルーツであるX68000を初めとする「国産パソコンもう一つの本流」についてと,現在のデジタルカメラの原型とされるQV-10について書いています。

インターネット前夜編ということで,パソコン通信がなぜ崩壊したのかについて絵本大さんが書いています。一般的には,インターネットの登場にその原因があると言われていますが,

目先の波を捕らえることに注力し,自らが持つ唯一性の高いコミュニティサービスの存在を軽視し続けた。

として,当時のパソコン通信企業の失策にこそ原因があった,とまとめています。

たしかに,現在のインターネット上の掲示板やメーリングリストとは明らかに異なるコミュニティが,パソコン通信にはありました。

パソコン通信のコミュニティには,核となるリーダー的存在がいたということかもしれません。

コミュニティの運営だけでは企業として利益を上げ続けるのは難しかったのかもしれませんが,今もなおあのコミュニティが続いていたとしたら,どのような形に発展していたのか,興味があります。

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